知床遊覧船沈没事故に想う事

Society
ここのブログ、以前は(SNS等が普及する前)は、ざっくばらんに日々感じた思った事を書いていて、日記っぽい側面もあったのですが、、、それこそ政治とか社会ネタとか、書いてました。
ですが、その辺りをSNS系で発散するようになってからは、旅行とか音楽ネタぐらいの更新になってました。
でも、色々日々思う事を、以前と同じくブログにも書いていこうかな、と。元々、〝日々津々浦々揚々ブログ〟ですから。

2022年4月23日、乗員と乗客合わせて26名全員が死亡・行方不明となった、知床遊覧船の沈没事故という惨事が発生してから、だいぶ時間が経ちましたが、「行方不明者の捜索はどうなっているのだろうか」、「警察の捜査は何処まで進んでいるのだろうか」と、メディアにも取り上げられなくなった今、なんとなく頭の中を過ぎります。

そもそも〝事故〟ではなく、〝事件〟だよな、と思ってます。
『過失』という認識で済まされる話ではないと思ってます。

JR西日本の脱線事故の時にも感じたのですが、重大な事故を起こした責任について、経営者側の刑事責任が問えない状況というのは、被害者やご遺族の方々にとって何重のも苦しみになっているんじゃないかと。

知床遊覧船沈没事故は、もう既に色々な情報が早い段階から出ていましたし、事故を起こした有限会社知床遊覧船(Internet Archive 2022.0423)の元船員だったり、あれやこれやと証言者が出てきたりして、まるで「何時か事故を起こすと思ってました」みたいな口ぶりを見聞きして、「だったら、テメーがとっとと声を大にして最初から言ってれば防げただろーが」と、そんな事を感じた人も多いんじゃないかと。

この事故、というか事件。
悪いのは、有限会社知床遊覧船の経営者であり法的に〝運航管理者〟の立場でもある桂田精一氏であり、今だ行方不明の船長であり、事故当時に事務所にいた人なのは確かですよね。

ただ、当初から個人的に違和感があったのは、、、なんだろう、こんな悲惨な事故を起こしてしまった背景というか、根本的な原因は、ちょっと違うところにあるよな、と。

最初に違和感を感じたのは、『知床小型観光船協議会』の会長が、この桂田精一氏だった事。
事故を受けて辞任をしましたが、、、いあいあ、そうじゃなくて、と。

桂田氏が会長で、他の地元の観光遊覧船事業者も入っていたわけでしょう。
そこで、桂田氏だったり、桂田氏が経営する有限会社知床遊覧船の運行において、足並みが揃わない状態があったわけでしょう。

それでも、会長だったんでしょう?

他のメンバーは、何してたの。
なんにも、声を出さなかったの、と。
 
結局、桂田氏は地元の有力者だったんでしょう?、と。
元々、父親が地元の有力者というような立場のようですが、その流れは息子にも及ぶのでしょう。

地元でホテル経営とか、遊覧船と合わせて主要産業である観光業に深く関わっているのであれば、尚更のことでしょうから。
誰も何も、言えなかったんじゃないですかね。

そう考えた時、単純に『知床小型観光船協議会』なんていう狭い話ではなく、『斜里町観光協会』や『斜里町』は、何をしていたんだ、と。
事故後、〝安全対策〟に取り組む、みたいな文言が出ていますけど、今まで「我関せず」な状態で、それでいて、今回の桂田氏に限らず、地元の有力者の恩恵を受けて、持ちつ持たれつだったんじゃないの、と。

今回の事故の元凶って、地元有力者との持ちつ持たれつで、何一つ声を上げる事も出来なかった、斜里町自体に最大の問題があったんじゃないのか、と思うわけです。

その辺りをスルーして、あくまでも事故を起こした有限会社知床遊覧船と桂田精一氏だけが悪い、という結末は、問題の本質を闇に葬ってしまう感じしかしなくて、これまた事故るぞ、としか思えない。

村社会が起こした悲劇じゃないのか、これは。

他方、もう一つ問題なのは国の対策ですよね。
これは既に問題として認識はされている。
検査をするならするで、どう安全対策に具体的に結びつけるのか。書類上で終わる事なく、また資料提出だけで終わる事なく、人やモノ等、具体的に実現され運行が実地されるまで指導しなくちゃ、ね。

最後に思うのが。
最初の方に書いたんですけど、このような重大事故が発生し、杜撰な安全管理であったり、社風等で下から声を出せないような状態だったり、事故を防いでいく上で多くの問題がある企業の経営者に対して、しっかり殺人罪級の刑事罰を科せれる法整備が必要なんじゃないかと。

『過失』で済む話と、済まない話はありますよ、この世の中。

事故から5ヶ月が過ぎて、今だ見つからない行方不明者の捜索は続いていますが、途方もない状態になっていると思います。
一人でも多くの方の発見を願いたいです。

同時に、刑事事件として厳しい捜査に期待したいです。
法の限界がありますが、、、

このように事故が、二度と起こりませんように。

P.S.
静岡県牧之原市で発生した、送迎バスの児童置き去り事故という、痛ましい最悪の結果となりましたが、この幼稚園の園長についても、この桂田精一氏と同じ匂いを感じた違和感がありましたね。。。
なんなんでしょうね。。。システム的な安全管理を揃えても、注意喚起があっても、こういう部類の人って、ダメなんでしょうかね。これも結局、『過失』で終わるのでしょうか。

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