モジュラーフェスティバル VOL.4終了 【UpGrade】

UpGrade

そして、いよいよvol.4の開催です。

当初は、個人的には気合いを入れてはいましたが、それを他の出演者にまで、なんていうのかな、押し付けるというか、共有するというか、そんな事は一切考えていませんでした。

たまたま知ってる方のライブイベントへ遊びに行った時、漫画家&イラストレーターの方と知り合って、pikkoroさんという方で、独特のタッチというか世界観だったんですね。
その時に突然思い立って、pikkoroさんにイベントのイラストを描いてもらったら、電子音楽とかモジュラーシンセとかの今までの一般的なイメージからかけ離れたものになって、これは面白いかもしれない!!、と。

出演者以外に人を巻き込む事なんて、最初は考えていなかったので、イラストを描いてもらうなら、ちゃんとしたフライヤーに仕上げないと駄目だろうし、こうなったらイベント用にドメインを取って単独ホームページを立ち上げて告知もしたい。

と、どんどん自分の中で話が大きくなっていった。

イラストはpikkoroさんに描いてもらうとして、フライヤー全体の制作やホームページはどうしよう、となって西田彩ゾンビさんに依頼をする事になった。

少しずつイベントの中身が決まっていくにつれて、vol.3の時の自分の失態を思い返すようになって、既にモジュラーシンセのライブイベントもこれで4回目になるわけで、このままこれまでの延長で良いイベントになるのかな、という疑問が芽生えて来ました。

結局、モジュラーシンセを使うアーティストが集まって、ライブやりました。はい、終わり。

それで終わってしまうんじゃないだろうか、と。

モジュラーシンセでライブをしていると、興味を持って頂いた方に話し掛けられる事も多いのですが、そこで「どうやって音を出しているのか、全然わからない」というような言葉は、これまで何度も聞いていたんですね。

ここ、この「わからない」ってところ。
どうにかならないのかなぁ、と。

ピアノでもギターでも、演者が何をやっているか、ある程度はわかるじゃないですか。肉体的に動いて、あーなってこーなって、みたいな。目から入る情報というか。
そこに耳から入る音の情報も加わって、少なくとも目と耳からの情報でライブが成立してると思うんですよね。

でも、目から入ってくる情報で「わからない」ってなると、せっかくのライブパフォーマンスなのに、凄く勿体無いんじゃないのか、と。

この辺り、vol.4で挑戦出来ないかな、と思い始めて、出演者で一度ミーティングをしたんですよね。
ただ、モジュラーシンセ持って来ました、ライブやりました、終わり。。。というのは、今回は止めよう、と。

みんなで話をしていくうちに、ライブのコンセプトを決めよう、となった。
一人一人が、モジュラーシンセをどう使うか、どうアプローチするのか、先に決めてしまって、当日のライブで披露する。
まず「何やってるか、わからない」という部分に、「この演者は、こういう事やってます」と、説明出来るようにしよう、と。

その為に、ライブが始まる前にモジュラーシンセのワークショップの時間を設けよう、と。
具体的にモジュラーシンセの使い方云々という事ではなくて、これから始まるライブを楽しんでもらえるようにする為のワークショップ。

出演者のみなさんには、事前に一人一人、モジュラーシンセをどういうコンセプトで使う、と決めてもらった。
本来であれば、どんなライブするかなんて、事前に決める事は、、特にモジュラーシンセのように即興性が高いライブで、事前に決めるなんて、かなりイレギュラーだったと思いますし、この時に初めて“縛り”を付けたモジュラーシンセのライブをした事になったのかな、と。ハードウェア的な縛りではなかったですが、事前に決めた事をしなくちゃいけないわけですからね。

余談ですが、この時からモジュラーシンセの魅力を伝える方法として、何かしら“縛り”を付けた条件下でライブをするというのは、方法論としてあるのかもしれないと思い始めて、ずっと考えるようになりました。
その“条件下”という縛りで、スタートラインをフラットにする事で、お客さんに何かしらの分かりやすさを作り出させないか、というイメージを考えるようになって、結果として『104hp.style』というイベントに行き着く事になったのですが。

モジュラーシンセで、何かしら“縛り”を設けたイベントって、他に宮地楽器さんが以前された『3-Module Challenge』ぐらいしか思いつかないなあ。。。

話が脱線しましたが。。。

いよいよフライヤーも仕上がって、いざ告知、という段階で、『ナニワのシンセ界』というドキュメンタリー映画の取材を受ける事になって、映画の中でvol.4に出演された方々のインタビューやライブ映像が使用されました。

左がフライヤー。
3,000枚ぐらいは刷ったのかな。後にも先にも、こんなに沢山フライヤー刷ったのは、この時が最後(笑)

出演者や関係者、会場のnu things、『ナニワのシンセ界』の大須賀淳監督にも協力頂いて、ほぼフライヤー捌き切りましたよね。
右が当日、会場で配布したパンフ。(内容は先にホームページ等でも公開していました)
当日配布のパンフに、改めて各出演者が、どのようにモジュラーシンセにアプローチするのかお知らせする内容でした。

最初のワークショップでモジュラーシンセの概要を説明しつつ、配布したパンフを元にして各出演者順番に解説もしてもらいました。

その流れで私がトップバッターのライブだったので、この時に初めて、ほぼパッチングされてない状態からのライブをしました。音やフレーズが云々と言うよりも、パッチケーブルを繋いで増やして調整していく過程を“見せよう”というのが、私のコンセプトでした。
そこから、次の演者へ繋がればいいな、というイメージでした。

結果、vol.4は、、、自分で言うのもなんですが、イベントとして大成功だったと思ってます。

更に、その年にvol.5を開催する事になるのですが、これは最初から想定していました。
vol.4が成功したら、同じようなコンセプト、流れでvol.5を開催しようと、当初から考えてました。

vol.4が成功したのは、たまたま運が良かった、ビギナーズ・ラックなだけなのか。
それとも、イベントの方向性として間違ってなかったのなら、vol.5にもお客さんは来てくれるのではないか。

そして2014年11月8日(土)、vol.5が開催されました。

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