KRAFTWERK Live 2014 @ OSAKA なんばHatch

Art

どうも、ご無沙汰です。
とりあえず平日は全くプライベートな時間も無く、休日は気がつけば終わってる感じで、なかなかプログの更新が出来ません。

文字をなぐり書き列ねるのがストレス発散なのに(爆)

諸々と書いておこうネタはあるものの、どんどん賞味期限が、、、時事ネタ系が多いので、テンション下がってしまうんですよね(笑)

色々、日時的に前後しますが、暇を見つけてはアップしていきます。
相変わらずですが、誤字脱字は見なかった事にしてスルーして下さい(笑)

とりあえず記憶の新しいところで(笑)、5月18日、KRAFTWERKのライブに行って来ました。

KRAFTWERKの単独ライブとしては2004年以来、9年ぶりみたい。
初期の3枚のアルバムは除き、「AUTOBAHN」以降の8枚のオリジナルアルバムを、それぞれ1ステージで公演するコンセプトのライブ。

「3-D CONCERTS 1 2 3 4 5 6 7 8」

という事で、東京では8日間の公演。
しかし、大阪は1日の公演のみ。

、、、っても、去年は坂本教授の呼びかけで、「No NUKE 2012」で来日してミニ・ライブやってたので、9年ぶりって感じはしない。

実は、私は2002年、「Electraglide 2002」で来日したKRAFTWERKのライブに行ってるんです。
それも東京と大阪の両方に(笑)
元々、エレグラには行ってみたいなと思っていたところに、KRAFTWERKのライブがある事を知って、これは行かねばっ、と。で、東京だけ、とばかり思い込んでチケットを購入後、しばらくしてから大阪でもエレグラやるっていう話になったみたいで、大阪でもKRAFTWERKをやる、と。

え〜

、、、って。
なんか悔しいから、もう。両方へ行ったれ、と(笑)

それ以来ですから、私個人としては11年ぶりのKRAFTWERKライブ。

でも、実は元々、今回の単独ライブは行くつもりは無かったんです。
ネタとして、twitter等で「クラフトワーク来る〜」とか言ったりしてましたけど、案外、どーでもいい感じでした(爆)

2005年ぐらいでしたっけ?
YouTubeのような動画サービスが稼働し始めて、KRAFTWERKのライブも古い時代のものから、つい最近のライブ映像まで、好きなだけ観れるようになった。
ちょくちょく、KRAFTWERKのライブ映像は観たりしていたんですね。

で。

基本、全く同じなんですよね(笑)

もう、古典芸能、、、っていうか。
そりゃ、細かい音やアレンジの違いはあるけど、同じコンセプトを一貫してライブで、もう何十年もやってるわけですよね。

もはや、本人達が誰一人ステージにいなくても、例のマネキンロボットだけでもステージが成立しちゃうぐらいの完成度なわけです(爆)

そんなこんなで、一度(二度かw)ライブは体験してるし、後はYouTubeでお腹いっぱい感があって、それほどでも、、、という感じなのでした。

ところが、です。

クラフトワーク〜、、、とか言ってたもんだから、知らない間に妻がチケットを買っていたんですね。

「クラフトワーク、チケット買っといたけど?」

「へ?、行くの?」

「あれ、行くんじゃないの?」

、、、と(笑)
いや、まぁ、ありがたいのですけど。

ちなみに、妻もKRAFTWERKは、けっこう好きです。
シンプルな音の構成が良いんだとか。
まぁ、確かに。

そして、特に何ら予備知識も入れずに、なんばHatchへ。

なんだかんだで、音楽繋がりで知り合えた方々も沢山と来られてて、お久しぶりな感じで和気藹々と。
そして、東京でのライブに行かれてた方から、諸々とネタバラシ的なお話を聞きつつ、、、(笑)

そうこうしているうちに会場。
整理番号順に会場入り。

フロアは既に満員御礼的な感じになってる。
私と妻は、すかさずPAブースの真後ろに行く。

前へ行っても、おしくらまんじゅう状態ですし、そこまでして近くで観ようって感じでもなかったので。
PAブースの真後ろだと、前にPAブースの空間が出来るので、意外にステージがよく見えたりするんですよね。で、PAブースの場所が一般的には一番音がバランス良く聴こえる場所でもあるので、こういうコンサートに限らず、野外レイヴに行った時なんかも凄く人が多い場合は、PAブースの真後ろで踊ってる事が多いです(笑)

で、PAブースを覗くと、元々から設置されている、なんばHatchのPA機器は使用されておらず、たぶん映像用と音響用のシンプルな機材が、それぞれセッティングされていました。
本番中も、あまり操作している感じは見受けられませんでした。
元々からKRAFTWERKのライブは完全に完成されたエンターテイメントなレベルですし、ゲネプロをやったかどうかは分かりませんが、リハの段階で細かい部分の微調整まで完璧にクリアしていると思うので、あとは見守るだけ、という感じのようでした。

ま、ある意味、スタッフ側の立場から見ると、トラブルさえ無ければ「本番」が一番ラクなんですよね(笑)

で、スタッフの方もドイツ人のようで、インカムがドイツ語でした(笑)

会場内にアナウンスが流れる。
注意事項と、まもなく開演のアナウンス。
「主催者からの、おとこわり、、、お断りがございます。。。」

フロアにいた客全員が、心の中で突っ込んだはずに違いない。

「あ、かんだwww」

ここから既に、大阪クラフトワーク的な盛り上がりを見せる事になる(爆)

ステージは、緞帳にモザイクスタイルのKRAFTWERKメンバーの姿がアニメーションで映し出されている。

ほどなく、サイン波が無秩序に絡み合うようなサウンドが流れ始める。

さあ、いよいよテクノポップの神様、KRAFTWERKのライブが始まる。

うん、ここのイントロ、毎回、長いのよね。
11年前の時も、そうでした(笑)

そして、あの、

あの、

あの?

あまりにも聴き慣れた、ロボットヴォイスが語り始める。
イッキに盛り上がるフロア。

そして、

「声、おかしいぞー!!」

「え、なんてー?」

、、、大阪クラフトワークの盛り上がりは、イントロにして最高潮へ(爆笑)

その瞬間、緞帳が、、、

緞帳が、

落ちた(笑)

緞帳が、上がるでもなく、左右に開くでもなく、

バサッ、と。
落ちた(笑)

実際、ステージ前にいる客に対して、「緞帳が落ちて来ますので、注意して下さい」と、現場では言われていたそうです。

そして!!
ステージにはっ!!

モジモジ君スタイルのKRAFTWERKがっ!!(爆)

おじさん達が、ワイヤーフレームを蛍光塗料で描かれたモジモジ君のようなコスプレで、ステージに横一列4人、小刻みにリズム取りながらも、棒立ちのような感じでライブをしているわけで、よくよく考えたら、凄く変なんですよ(笑)

てか、考えなくても変なんですよw

でも、変と思う前に、カッコエエっ!!、と感じてしまう麻痺感覚が、KRAFTWERKなんですよね。

大阪も3Dコンサート仕様なので、早速、入場時に配られた3Dメガネ装着。
、、、って、小さくて、うまく引っ掛からない。。。
仕方ないので、手で持ちながら試してみる。

KRAFTWERKのライブは、音もさるコトながら、映像も重要な演出要素になっている。
音と同期しながら、曲のコンセプトを目と耳で同時に体験できるライブになっている。

おお、なんか飛び出している(笑)

でも、手に3Dメガネ持ったままだと、非常にメンドクサイので、もう途中から裸眼で頑張りました(爆)

以下、怒濤の如く、「知ってる知ってるっ!!」という曲のオンパレード。

大阪でのKRAFTWERKセット。
01. THE ROBOTS
02. METROPOLIS
03. NUMBERS
04. COMPUTER WORLD
05. HOME COMPUTER
06. COMPUTER LOVE
07. THE MAN MACHINE
08. SPACELAB
09. THE MODEL
10. NEON LIGHTS
11. AUTOBAHN
12. TOUR DE FRANCE 1983 + INTRO
13. TOUR DE FRANCE 2003
14. VITAMIN
15. RADIOACTIVITY
16. TRANS-EUROPE EXPRESS
17. AERODYNAMIK / TITANIUM
18. BOING BOOM TSCHAK
19. MUSIQUE NON STOP

2002年のライブ時では、まだアルバム「TOUR DE FRANCE」が発売される1年前だったので、もちろん、そのアルバムに収録されている曲をライブで聴く事は出来ませんでしたし、音もアルバム「THE MIX」の延長線上のような雰囲気だったと記憶しているんですね。

今回も、基本はそうなのかなぁ、なんて思っていたら、かなり違ってました。

あきらかに音が荒々しく、凄くアグレッシブになっていたんです。
以前はKRAFTWERK1軍の先発ロボットメンバーが演奏していた感じだとすれば、今は2軍で人間が演奏している、そんな感じというか(笑)

低音域の処理の仕方や音色も、以前よりは凄く固くなってて、まさに「今の音」に標準を合わして来ている。

いやぁ、おじさん達、なかなかやるなぁ。
変なはずなのに、聴いてカッコイイ、観てカッコイイ。

みっちり濃厚な2時間のステージも、いよいよ終わりへ。

♪MUSIQUE NON STOPの演奏が始まる。
フロアからは一段と大きな声が上がる。

そう、誰でも知ってる。
KRAFTWERKのライブ、必ず最後の曲が「MUSIQUE NON STOP」。

最後に4人のメンバーが一人一人、ソロパフォーマンスを披露して、一人一人舞台を去って行く。
大きな拍手がおこる。
最後にラルフおじさまが軽やかにメロディを弾いて、「good evening….ナントカw」とフロアにメッセージ。
そして、ラルフおじさまも退場。

本来のライブなら、「そして誰もいなくなった」ステージのまま、しばらく♪MUSIQUE NON STOPが流れる演出。
だって、「音楽は止まらない」、ですから。

しかし、この時はラルフおじさまが退場と同時に音が止まった、、、が、映像は静止状態で映し出されたまま。

もちろん、フロアからはアンコールの拍手がおこる。

「デンタクー、デンタクやれー!!」(笑)

KRAFTWERK、アンコールはやらないはず。

「で・ん・た・く〜!!」

いやいやいや、この展開は、、、(笑)

おおっ!!
暗闇から、再びKRAFTWERKの4人が現れた!!
せっかく、♪MUSIQUE NON STOPでカッコ良く退場して行ったのに!!(爆)

スタンバイ、そして、パッと明るくなって、、、

キタ、コレ!!
デンタク!!

(笑)

なんだ、わかってんじゃんwww

歓喜と爆笑の中、フロアでデンタクの合唱が始まる。

♪ ボク ハ オンガツクカ
♪ デンタク カタテニ
♪ タシタリ ヒイタリ ソウサシテ サキョク スル
♪ コノボタン オセバ オンガク カナデル

お約束w

そして、♪ EXPO2000から♪ PLANET OF VISIONSへと、アンコールは続く。

ラスト、♪ PLANET OF VISIONS.
いやぁ、、、
KRAFTWERKのおじさんが、直球デトロイトテクノやってる。
おまけに映像には、、、

「DETROIT」
「ELECTRONIC」
「GERMANY」
「ELECTRONIC」

、、、なんていう単語が流れている。

TR-909キックが、これでもかってぐらい、直球4つ打ちが響き渡る中、ほんのりアシッド味を加えた音色のベースラインが色をそえる。
ガッツンガッツンのズンドコですよ。

いいのか、いいのか。
おじさん達に、こんなコトをやらせてしまって(笑)

ヤヴァイぐらい、カッコイイんですけど?
(爆)

若いコの芽を摘むようなコトしてるよ、このおじさん達www

テクノポップの神様が、恥ずかしがる事なく、堂々とデトロイトテクノを披露している。
なんていうのか、勝手な想像だけど、変なプライドがあったら、絶対にやらないと思うんですよね。

アルバム「THE MIX」なんかでも、当時に流行っていたテクノやハウス系の音作りを、そのまま本家のKRAFTWERKが逆に盗んで真似ちゃったアルバムじゃないですか。自分達の音がネタにされてサンプリングされちゃうんなら、自分達も自分自身をネタにしちゃえ、みたいな。

「オイオイ、それをKRAFTWEKがやったら、アカンやろ」みたいな(笑)

でも、平気にやっちゃうんですよね。
そんなところも、KRAFTWREKの魅力なんだろうなぁ、と。

同じコンセプトで40年もやってる。
マンネリとか言われたりするけど、そりゃ40年もやってたら、誰が見ても聴いてもマンネリですよ。
でも、その「マンネリ」さえ、ネタにして、「ほら、マンネリを聴きたいんだろう」、なんて、またマンネリなコトも平気でやっちゃう(笑)

なんだかんだいっても、取っ替え引っ替え新しい事をやるより、同じ事を淡々とやり続ける事の方が、遥かに難しい事ですしね。

40年経っても、お客さんが入って、喜んでもらえるステージやってるんだから、えげつなく凄い事なんですよ。

とかく最近の電子音楽系は、とりあえず新しいアプローチさえやれれば、みたいな部分が多かったりする印象があるんですよね。
一番よく見掛けるのが、ライブの度に新曲な人(笑)
まぁ、いいんだけど。
なんか、新曲披露するのが目的に、なっちゃってるというか、ね。
せっかくのライブなのに、それは勿体ないよなぁ、と思ったりしています。

せっかく曲を作ったんだったら、その曲をライブで何回も何回も飽きて、やれる事をやり尽くすまで演奏すれば、凄くクオリティも上がると思うし、余裕も出て来る。その余裕はお客さんにも伝わるから、そうなったら、その余裕の上で遊べるじゃない。その同じ曲で、どんどん遊んでいく。
遊び尽くしたぐらいで、次の新曲でライブすれば、凄く良いライブが出来上がると思うんだよね。

私の理想です。

まぁ、理想なんで(笑)

遠い目、、、

話が脱線しましたが、2時間オーバーのライブが終了。
最後はKRAFTWERKの4人が、ステージ前で挨拶。
ほぅぅぅ、、、

2回目のアンコールも空しく、フロアの照明が入る(笑)

ずっと立ちっ放しで腰が砕けそう。。。
とりあえずフロアを出て、ホールのエントランスまで待避。
休憩していたら、音楽繋がりのお知り合いの方々も、次々と。

この後、近くのカフェを借り切って、KRAFTWERK Partyをオールナイトでやるんだって。
行ってみたかったけど、私は妻と食事の予約を入れていたので、ここでみなさんと別れました。

いやー
意外にも良かったです、行けて良かった。
マンネリだけど新鮮でした。

KRAFTWERK、この後はシドニーで「3-D CONCERTS 1 2 3 4 5 6 7 8」コンサートだそうだ。
8枚のアルバムを、シドニーでは4日間でやるらしい。

、、、って。
え?

8枚を4日間?

毎日がダブルヘッダー(爆)

大丈夫なのか?
KRAFTWERKのおじさん達?
2ステージx2時間を4日間、休み無し。

元気だよなぁ(笑)

今現在、KRAFTWERK唯一のオリジナルメンバーとして残っている、ラルフさん。
御歳66歳。
元気なうちに、再び日本でKRAFTWERKの単独公演が巡ってくるのか。

まぁ、、、なんなら4人全員マネキンロボットでも大丈夫ですけどね(笑)

テクノというカテゴリーで、完成されたステージ、エンターテイメント。
テクノやハウス、電子音楽に興味のある方、もし次に機会があるなら、一度は神様のライブを生体験しておく事をお薦めしますよ。

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