電音ハッカーズ vol.7.5 モジュラー漫談補完篇05

モジュラーシンセ考察

これまた久々の更新。。。(笑)

電音ハッカーズ vol.7.5』で、モジュラーシンセのワークショップ的漫談をしたのですが、なにぶん喋るのも上手くないので、かなり撃沈してしまい、これはもうワークショップみたいな事をするべきじゃないなぁ、と痛感した次第なのであります。

ですが、とりあえずブログの方には箇条書きになりますが、当日の内容を補完しつつ徒然なるままに書き残しておこうと思います。
本来なら画像や動画・音声、参考リンク等々も載せるべきところだと思うのですが、その準備を考えると一向に前へ進まないので、とりあえずテキストだけになってしまいますが、まぁ、お時間ありましたら読んでみて下さいませ。という感じです。

ちなみに、そんなモジュラーシンセについて参考になる内容かどうかは疑問ですが(笑)
気になったところがあれば、直接、質問して頂ければ何かしらお答えは出来ると思います。

5.福沢さん(泣)

あれですよ。
パッチングした時に、「ジャストミート!!」、とか。
フリケンシー最大時に、「ファイヤー!!」とか。
 
だいたいモジュラーシンセ使ってる人が、心の中で叫んでいるアレ。
そう、心の叫びこそが、モジュラーシンセ上達へ最短ルート。
 
と、言うか。
その福沢さんじゃなくて。
 
モジュラーシンセと深い関わり合いのある、例の福沢さん。

福沢なくしてモジュラーシンセへの道はなし。

と言われるほどです。
 
過去4回にわたってモジュラーシンセの、どーでも良い話をして来ましたが、今回は重要です。
最も重要です。
 
あの福沢さんですよ?
 
モジュラーシンセはじめよう!!、ってなったら、まずは福沢さんですよ?
 
そう、みんな大好き福沢さん。
そんな大好きな福沢さんですが、お一人ではダメ。
 
福沢さんを沢山と呼んで来ないとダメですよ。
福沢さんズ、複数形のsを付けて、福沢さんズ。
 
そうですね、福沢さんは少なくとも15,6人ぐらいはお呼びした方が良いと思います。
 
なんせ、福沢さんですからね。

まあ、冗談は三分の一程度にしておきまして。
 
福沢さん、即ち一万円札。
そう、モジュラーシンセ始めるにあたって、どれぐらいお金が必要なんだ、というのが今回のお話。

金の切れ目がモジュラーシンセの切れ目、とよく言われます。

知らんけど。

さて。
モジュラーシンセを使っている人のセットを見る度に、「アレ、全部で幾らぐらいするんだろうなあ」と思った事はありませんか?
そして、勇気を出してライブ終わったばかりの出演者に、「これ、幾らしますねん?」って聞いた事もあるでしょう。
 
で、「テメー、ふざけてんのか」って怒られたり、SNSで陰口を叩かれたり、しませんでしたか?
 
なかなかお値段以上プライスレスな会話は、ハードルが高いようです。
そういう時は、ちゃんとライブの感想なども伝えるようにしましょう。
 
人のセットの総額は、実は御本人に質問しても、まずわからない事が多いです。
なぜなら過去を振り返らない、消えていった福沢さん達に未練があるようでは、モジュラーシンセなんて使ってられないからです。
 
そこで、こんな方法ならどうでしょうか。
正確な総額までは判断出来ませんが、大凡の金額なら想像出来ます。

まず、素知らぬフリをして、決して悟られないようにモジュラーシンセのケースに入っているモジュールの数を確認。
そこに、モジュール1基辺りの平均の値段で掛け算。
そして、最後にケース代を追加。
これで、ざっくりとした総額はイメージ出来るのではないでしょうか。

例えば、ケースの中にモジュールが30基セットされていたとします。
1モジュール辺りの平均価格をどうするか、なかなか難しいですが、大半のモジュールは1万円代〜5万円以内で揃うものが多く、それ以上の価格帯のモジュールは種類も少なくなっていきます。
なので、1モジュール辺り3万円と仮定すると、30×3で90万という数字が出て来ます。2万にすると60万ですから、ちょっと幅が大きいですが、まあ、だいたいモジュール30基なら60〜90万の範囲、というのが予想できる。というわけです。

そしてケース代。
横幅(HP数)に関係なく、1段なら2〜3万。2段なら5〜8万。3段なら8〜12万。4段なら15〜20万。というイメージでプラスすれば、だいたいのイメージが出来ると思います。
 
これでいくと、2段のモジュラーシンセのケース全てにモジュールを入れてしまおう、と考えると、下手したら税込100万コースになってしまう可能性もあるわけですね。

福沢さん、100人に乗っても大丈夫。

ここまで読んで、「俺の財布には、福沢さん一人しかいねーんだよ」と、無理だよ、屋根に福沢さん100人も乗せて「大丈夫っ!!」って言える自信ないよ、ってなると思うんですよね。
 
いや、本当に、その通りで。
 
音楽やりたいならモジュラーシンセやりたいなら、金が無い云々ぬかすな。
そういう金が無い、を出来ない理由にするな。
 
という、ありがた迷惑なお説教をする人もいますが、まあ、ほっときましょう。
説教するぐらいなら、金をくれ、っていう話ですよね。
何処ぞの〝お金配り〟おじさんを見習いなさい、ってもんです。

現実問題として、お金が無いと買いたい物も買えません。
真っ当な現実です。
 
このままでは、なかなか現実の壁が高く越えるのも難しいでしょう。
そこで、私的モジュラーシンセを始める、お勧めの方法を書いてみようと思うわけです。
 
最初の方に書きましたが、福沢さんはせめて15,6人ぐらいと友達になって欲しいです。
そう、スタートの予算を15,6万という設定です。
これなら、まあ100万スタートよりは現実的でしょう。

ここでのポイントは、例え最初から予算が100万あったとしても、15,6万からのスタートで考える、という事なんです。

ケースを買うと、早くモジュールを買い揃えて隙間を埋めて完成させたい気持ち、衝動に駆られます。
こうなってしまうと、60〜100万コースになってしまっても不思議ではありません。
また、はじめからメーカー側がセットを組んだケース一式で発売されているものがあり、それを買えば最初からケースいっぱいに入ったモジュラーシンセを堪能する事が出来ますが、やはり最初から予算が50万クラスになってしまう事でしょう。
 
例え予算があって、上記のように最初から沢山のモジュールを買い揃えたとしても、実は盲点があります。
 
モジュラーシンセは、1つ1つの機能をバラ売りしている事が、他のシンセには無い最大の強みであり、その機能を自分の好きなように買い揃えていく楽しみがあるわけです。
 
いきなり最初から沢山のモジュールを買い揃えた場合、1つ懸念があります。
使っていくうちに、自分に合わないモジュール、あまり使わないモジュール等が、必ず出て来ます。そして、直ぐに違うモジュールが欲しくなって来ます。
 
最初からセットを購入された方を何人か知っていますが、1年後には半分ぐらい、またケースまで入れ替わったセットになっている人が、ほとんどでした。
 
そう考えたら、必ずしも最初から沢山のモジュールを揃える必要は無いと思いますし、セット購入する必要も無いのかもと考えています。

具体的に考えてみましょう。
予算、15,6万。
ケースに約5万と考えて、2段ケースを狙えます。拡張性を考慮しつつ、ある程度の数のモジュールをセット出来るので、まずは買うモジュールを1つ2つ減らしてでも、ケースは2段を最初から購入しましょう。
残り10万前後でモジュールを買います。
1モジュール辺りの平均を2,3万と考えると、多くて4,5基ぐらいという計算になります。
 
さて、では何を買うべきか。

これは、一人一人の目的によって千差万別。これ、という正解はありません。
モジュール4,5基では、そのモジュラーシンセ単体でトラックメイクやライブを想定した〝完結〟セットは無理でしょう。
その上で、例えば既に持っている他のシンセには無い機能を中心に揃えて、手持ちのシンセと組み合わせる形で使う。他の機材の音の加工用として考える、という感じでモジュラーシンセだけで完結する事は考えずにモジュールを選んでみると良いかもしれません。
最近はCV/Gateが付いてるシンセも多いですから、モジュラーシンセ側でLFOモジュール1基だけでも使い道は色々とあるでしょう。
 
DAWからのソフトシンセの音をモジュラーシンセに入力してエフェクト的に加工して、DAWに戻す。なんていう使い方もあるでしょう。
 
また、少ないモジュールで最低限のシンセ的なセットを考えて、素材作りとして利用するのも良いでしょう。
 
こんな感じで、まず最初に1つ目的を考えてモジュールを選択してみて下さい。

そして使っていくうちに、追加でこういう機能が欲しいとか、色々とリクエストが自分の中で出てくるはずです。
それから少しずつモジュールの数を増やしていけば、あまり無駄なお金を使うこともなく、買い替えたりする事も少なく、モジュラーシンセのセットを構築していけるのではないかと思います。
 
ある程度までモジュールの数が増えると、自然とモジュールの買い替えも増えて来ますが、もうこの段階になると、より良いセットへ昇華させる為の選択という感じになっていると思います。
 
こんな感じですので、人のセットの予算を考えると、どれもこれも、なかなか良い値段をするわけですが、モジュラーシンセはコツコツと欲しいモジュールを見つけて、買い揃えて自分だけの専用システムを構築していけるわけですから、何も最初から沢山と買い揃える必要もないのです。

ジワジワと買い揃える。

これが楽しいのです。
 
そして、
あとは宝くじに頼るだけなのです。


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