電音ハッカーズ vol.7.5 モジュラー漫談補完篇03

モジュラーシンセ考察

電音ハッカーズ vol.7.5』で、モジュラーシンセのワークショップ的漫談をしたのですが、なにぶん喋るのも上手くないので、かなり撃沈してしまい、これはもうワークショップみたいな事をするべきじゃないなぁ、と痛感した次第なのであります。

ですが、とりあえずブログの方には箇条書きになりますが、当日の内容を補完しつつ徒然なるままに書き残しておこうと思います。
本来なら画像や動画・音声、参考リンク等々も載せるべきところだと思うのですが、その準備を考えると一向に前へ進まないので、とりあえずテキストだけになってしまいますが、まぁ、お時間ありましたら読んでみて下さいませ。という感じです。

ちなみに、そんなモジュラーシンセについて参考になる内容かどうかは疑問ですが(笑)
気になったところがあれば、直接、質問して頂ければ何かしらお答えは出来ると思います。

3.モジュールの種類

種類っていっても、大体は〝カレー〟と〝ラーメン〟の2種類しか無いんですよね。
そこからカツカレーとかチーズのせとか、みそラーメンとかチャーシュー大盛りとか、細かく細分化されていくわけですが。
でも、ややこしいのは〝カレーラーメン〟とかやっちゅう方もいて、それはカレーなのかラーメンなのかどっちなんだ、というグレーゾーンも色々とあるんですよね、っていう。
 
 
、、、っていう、とか言ってる場合じゃなくて、ですね。
 
いあ別に、カレーが好きとかラーメンが好きとか、だから2種類しか無いんだ、とか。
そういう話じゃなくて。
あれ、、、いや、そういう話なんですよ、これが。
 
2種類しか無いんですよ、これが。
カレーとラーメンなんですよ。
 
 
 
と、ここまでの話は、ちょいと置いておきまして。
 
我らがCLOCKFACEさんのWebサイトをコッソリ覗き見してみましょう。
すると、モジュールの種類分けがされています。
 

 
こんな感じですね。
 
では、もう一つ。
Modular Gridさんが仕分けしているモジュールの種類を見てみましょう。
 

 
はい。
どちらも、なかなか種類が豊富にありますね。
幾つぐらいの種類があるでしょうかね、メンドクサイので数えてませんが(笑)
 
もしシンセを色々と使っている方であれば、聞いた事、見た事があるような種類の名前が多数あったと思います。
 
モジュラーシンセは、音(色)を作る、発音する、フレーズを作る、音量、etc…と、シンセに関わる全ての機能や、あまり一般的なシンセには搭載されていない機能、シンセとは全く関係なさそうな機能まで含めて、ありとあらゆる機能が〝個別〟単体製品として発売されています。
なので、どの機能を幾つ欲しいか、そこに決まりは無いので、使う人が欲しい機能を欲しいだけ無限に買い続ける事が出来るという親切設計となっています。
 
逆に言うと、モジュラーシンセ以外の一般的なシンセは、この沢山ある種類の中から、幾つかの機能をピックアップして1パッケージ化されたシンセ、と言えると思います。
 
さあて、沢山の種類分けされていて目が回る感じではないでしょうか。
この種類分けも、ある程度の許容範囲を広めにとった仕分けと言えると思います。
 
例えば『Envelope Generator』というカテゴリーも、その中を見ると、一般的なADSRタイプもあれば、限りなくLFOに近いタイプもありますし、シーケンサーのような動きをするタイプもあります。これらの機能を複数ハイブリッドにしているタイプもあります。
また、たとえ一般的なADSRタイプだったとしても、メーカーやブランドが変わると、その挙動も違ってきます。
Envelope Generatorと一言でいっても、その中身だけでさえ千差万別といえます。
 
自分がモジュラーシンセを使って、どんな事をしたいか。
その目的に合わせて、どういう種類のモジュールを、どれだけ買い揃えればいいのか。
これだけ種類があると、何から調べてどうしたらの良いのか、なかなか難しいのが現状です。
 
更に、残念な事に、これら沢山の種類のモジュールを実際に試してみる事が、ほぼ出来ない状況にある事です。
モジュラーシンセを取り扱っている、リアル店舗の楽器店は、日本国内でも限られています。
たとえ、そのお店に行ったとしても、お目当ての種類のモジュールが置いてあるとは限りません。上記のように、あまりにも種類が多過ぎて、全て取り寄せる事は現実的に不可能だからです。
 
またネットからの購入であれば、日本国内や海外サイトまで考えると、欲しい種類のモジュールを手に入れるチャンスは広がるでしょう。その反面、実際に自分で触って試せないリスクは、やはりあるわけです。
そこはメーカーのサイトや、実際に使っている人のYouTube等、色々と情報を集めて自分が思っているイメージに近いのか、考えて行く必要があります。
 
それでも、実際に手に入れて使ってみると、「あれ、なんか違う」という話になったりもします。
実際に私も、そういう事はありますし、結果として自分のイメージと違ったので売ってしまったモジュールや、二軍落ちしたモジュールもあるわけです。
 
一番良いのは、誰かに相談してみる事だと思います。
ある程度の目的やイメージまで考えていれば、その方向性に合う種類のモジュールはどれが良いのか、モジュラーシンセを取り扱っている楽器店やユーザーの方に相談してみるのが一番だと思います。
これだけ種類が多いと、1つの楽器店や1ユーザーの持ってる情報なんて限られていますし、前回までにお話ししたようにモジュラーシンセは、〝私の好き勝手俺様ヨロシク〟シンセと言えるので、単純に他人のモジュラーシンセのセットが参考になる、という話でもありませんから。
 
 
さあて。
 
では、いよいよ本題。
カレーとラーメンの話ですよ。
前置き長いのは定型文だと思って下さい。
 
沢山の種類のモジュールがあって、何から手をつけてたら良いのやら状態かと思いますが、まあそれもまた、モジュラーシンセの一つの楽しみであるとも言えます。
 
「これから、どう揃えて行こう」
「今あるモジュールに、あれとこれを追加したら面白いかも」
 
あれこれ妄想するのも楽しいものです。
 
さてさて。
ここからは、ちょっと違った斜め右上の左端下からの目線で眺めてみると、『モジュールの種類』というのが、少し違ったイメージで分けていく事が出来ます。
 
それは、凄く大雑把なのですが、以下のように2種類のカテゴリーに、無理矢理分けてしまうというものです。

〝モジュール1基それ単体で、何かしら動く【 親 】〟モジュール

〝何かと組み合わせて、初めて動く【 子 】〟モジュール

この2種類です。
 
上記にあるモジュールの種類のリスト画像にある、沢山の種類のモジュールも大雑把に分けてと、この2つの種類のどちらかに分別する事が出来ます。
この2種類の分け方、言わば〝親〟と〝子〟のような関係で分別しているもいえます。
 
〝親〟が単体で動くモジュール。親がいないと〝子〟単体では動かないモジュール、例えばこんなイメージです。
 
では、実際にこの2種類に具体例を基にして、分別を考えてみましょう。
 
以下の画像は、VCO-VCF-VCA-EG-LFOというシンセの基本的なセットに、シーケンサーをプラスしています。最小限の組み合わせでフレーズまで作れるモジュラーシンセの基本的な組み合わせのイメージだと思って下さい。
使用しているモジュールのメーカーは、ドイツのDoepfer社のモジュールです。
 
もちろん、メーカーやブランドが変われば、同じEGやシーケンサーといえども仕様が異なって来ますので、今回の2種類分別と同じになるかは分かりません。
あくまでも、基本的な考え方として捉えて下さい。
 

 
では、まず、、、
 
〝モジュール1基それ単体で、何かしら動く〟モジュール。
これを探してみましょう。
単体で何もパッチングしなくても、何かしら動くモジュールです。
ここでは、VCOとVCFとLFO、この3基がこの分類になるでしょう。
 
(注:Doepferシーケンサーモジュールは単体では動きません)
 
なので、それ以外の全てのモジュールは、、、
〝何かと組み合わせて、初めて動く〟モジュール。という事になります。
 
 
こんな感じの分別の仕方は、個々のモジュールの機能には依存せず、あくまでも単体で動くか、動かないか、という単純な分け方をしています。
 
この考え方、実はパッチング作業の段階で無意識、または意識的(意図的)に分別しながらの作業をする事になるんです。
パッチングしていく過程で、必ず必要になって来る考え方だと思って下さい。
 
パッチングをやり始めていくと、〝親〟と〝子〟という単純な関係から、〝ひ孫〟とか〝祖母〟とか(笑)、複雑な関係性がどんどん広がっていく事になります。
なので、この基本となる2種類の分別と関係性というのは、モジュラーシンセのパッチングにおいては基本となって来ます。
 
では、続いて画像のパッチングを含めて分別して行きましょう。
そうすると、単純に〝親〟や〝子〟とは言ってられない、少し複雑な関係性が見えて来ます。

家庭事情が複雑なんです。

ちなみに、ピンク色がオーディオ信号で実際の音です。青色がCV/Gateと呼ばれるモジュレーション(制御)信号です。
 
まず下段左端のVCOを見てみましょう。
これは、最初に単体でも動く〝親〟という分類にしました。
ですが、そこに青色の制御信号が繋がっています。その先を辿ると上段のシーケンサーに繋がっています。
これで、VCOの音程を動かしています。
VCOの音程という部分だけを見ると、それを支配しているのはシーケンサーという事になりますね。
すると、この場合は〝親〟はシーケンサーで、〝子〟はVCOという関係性になって来ます。
 
更に、そのシーケンサーを見てみましょう。
最初の分別で、単体では動かない〝子〟という分類をしました。VCOに対する音程という部分を見れば〝親〟になっていますが、そのシーケンサーから更に、隣のLFOに青色ケーブルが繋がっています。これは、LFOのスピードでシーケンサーのテンポを決めています。
という事は、テンポという部分だけを見ると、LFOは〝親〟であり、シーケンサーはやはり〝子〟であると言えます。
 
なんかちょっと複雑になって来ましたね。

もう少し、話を進めます。
 
下段右端にEGがあります。
EGも、単体では動かない〝子〟と分別しました。
なので、必ず何かと組み合わせる必要があります。ここではシーケンサーと組み合わせています。
しかし、思い出して下さい。シーケンサーもまた、最初に単体では動かない〝子〟と分別しています。
単体では動かない〝子〟同士を繋いでいます。
これでは、やはり何も動きません。そこで、先程のLFOが〝親〟の役目としてテンポを決めてシーケンサーを動かし、その上でEGが動く、というわけです。
EGから見ればシーケンサーは〝親〟で、LFOは〝祖母〟のような関係性かもしれません。
 
更に、
この画像には記していませんが、そのEQからVCOに繋いだら、どうなるでしょう。
まわりまわって、〝親〟と分別したVCOに繋がるわけです。
 
えぇ、もう何が〝親〟で〝子〟か、わかんねー
 
という感じですね。
 
 
〝モジュール1基それ単体で、何かしら動く【 親 】〟モジュール
〝何かと組み合わせて、初めて動く【 子 】〟モジュール
 
この2種類の分別は、本当に大雑把な考え方です。
実際には、この両方が同居しているモジュールが大半です。
〝親〟でもあり〝子〟でもあるモジュールです。
 
また、画像のように少しパッチング作業を進めると、〝親〟が〝子〟に変化したり、〝子〟が〝祖母〟に変化もします。
 
単純に、〝親〟だ〝子〟だ、と分別が難しいのが現実です。
 
 
だからこそ。
実際にモジュラーシンセを使う時、パッチングを進める時、どのモジュールとどのモジュール、あの機能とこの機能が、どういう関係性を持っているのか。
そこをイメージしていく必要があるわけなんです。
そこで、まずは単純に〝親〟と〝子〟のような関係で見てみると、少し分かり易くなってくると思います。
 
どんなに複雑なパッチングも、紐解いていくと、このような関係性の組み合わせで成り立っています。
 
 
では、最後にクエスチョン。
下段、右から2つ目のVCAモジュール。
ここには、オーディオ信号とEGからの制御信号が繋がっています。
はてさて、このVCAは最初の分別どうり〝子〟なのでしょうか。それとも、別の見方をすると〝親〟にもなっているのでしょうか。


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