熊野古道・其のニ「川丈街道」

ホテルで朝食を済ませて、9時前に出発。とりあえず駅前へ。
さてさて、、、どうするか。。。

駅前に熊野交通バスターミナルがあるので、ここで確認するも、、、やはり通るのは国道168号線。途中で下車しても、三重県側へ渡る橋が無いので、どうにも出来ない。とりあえず、熊野交通の人に聞いてみました。
地図を見せながら、、、
「こちら(三重県側)の道を走るバスがあるみたいなのですが、、、」
「あ、これ、紀宝町のバスかな。こっちは熊野交通になるから、、、直ぐそこに三重交通の事務所があるから、そっちで聞いてみた方がいいよ」
ふむふむ。


三重交通の事務所は、ホテルの直ぐ近くでした(^^;;
詰め所にいたバスの運転手の方がいたので、聞いてみました。
「あー、紀宝町のバスね。もう出たあとだねー、、、次は11時すぎだったかな、、、」
むーん。11時はちょっと遅いです。。。
「もしよかったら、ここのバスが9時30分に出るから、それに乗っていって、熊野川を渡ったところ(熊野大橋)で下ろしてあげるよ」
おー、、、
、、、って、それって、、、完璧に7時間歩けってコトですね。。。
バスの運転手の方達も、楊枝まで歩くという話に、ちょっと驚いていました。。。
駅に戻って、まずはトイレと水の確保。途中、浅里神社でトイレや自動販売機があるらしいですが、わかんないですからね。
で、昼御飯の確保。たぶん、お昼過ぎには浅里神社に到着出来ると思うので、ここで昼休みかな。そして駅弁を購入!! 熊野弁当、美味しそうです〜
三重交通バスも、熊野交通バスターミナルが乗り場になっている。
9時30分のバスに乗り込みました。バスの運転手が「川沿いにずっと歩きや、、、」と、ちょっと心配されました(^^;;
今日は、半額Dayらしくて、なんとバスの運賃が半額。。。
バスの運賃半額なんて、初めての体験です。
熊野三山の一つ、「熊野速玉大社」を通り過ぎて熊野川を三重県側に渡る。
渡ったところのバス停で下車。
「川沿いになっ」と、念押しされました(^^;;
さてさて、ではでは、、、歩きますか。
ここから川沿いに少し国道を歩きます。車の交通量も少しあるかな。ここから見える熊野川が凄く綺麗〜

しばらく歩くと、なにやら水門が見えて来ました。
国道は水門を渡って右側へ曲がって、熊野川からは遠ざかって行きます。
しかし、私達は川沿いに、、、いよいよ、ここから本格的な「川丈街道」です。

道が細くなり、木々が生い茂る中へ道が続いています。
御船島から乙友あたりの景色、エメラルドグリーンの熊野川と木々の緑のコントラストが、とても綺麗でした。

途中で川岸に下りれる場所があったので行ってみました。

水上スキーしてました(^^;;、、、気持ち良さそう〜
浅里神社までは紀宝町のバスが通っているので、所々にバス停があり、浅里神社までの道程の予測が出来ました。
バス停は、だいたい集落ごとにあるようでした。集落と集落の間は山間の道になる感じです。
道は舗装されていて歩き易いですし、急なアップダウンもありません。
車もときおり通りますが、ほとんどが三重県か和歌山県のナンバー、、、地元の人ですよね。歩いている人には、全く出会いません(笑)
一度、なにわナンバーと、あきらかにバイクでツーリングという人は見ましたが、、、
とりあえず、熊野大橋から浅里神社までに自動販売機が1つありました。

天気は良く日射しも強いので暑いのですが、熊野川からの冷たい風が気持ちよく、木々の日陰もあってなかなか快適に進んでいます(^^;;

昼嶋付近からの眺めです。
ちょうど川がカーブしている先端の場所なので、開けた視界になるんですね。

その昼嶋付近にあった家の前、金魚?を飼っているのでしょうか。
あと、なんとなく可愛らしい水車が回ってました。
しばらくあるくと、道が二つに分かれる場所に出くわしました。
川沿いに歩くなら左。
しかし、どう見てもバスも通るメインっぽい道は直進。
うーん。。。地図を見ても、よくわかんない。。。
うん、川沿いだ、念押しされてるし(笑)
しばらく歩くと、小屋でおじさん二人がいました。
あ、ちょっと聞いてみよう。
「浅里神社に行きたいのですが、この道で合ってますか?」
「それなら、ここを出て右に曲がって田んぼの中を進んで、突き当たりの道を左に出ると、直ぐに大きな滝が見えるよ」
あれ、、、この道じゃないのか、、、というか、どっちの道を通っても結局、浅里神社の所で合流するみたいでした。
「さっき、車で後ろから来た時に見て、熊野行くのに、違う道を通ってるなって心配したんだよ」
うーん、また心配された(^^;;
その時、浅里神社に向かっていて迷っていた車も来て、道を聞いてました。。。
ここから、ものの10分程度で浅里神社に到着です。
浅里神社、、、なんかボロボロで寂れてて。。。
もうちょっと大きな神社なのかと思っていた。。。
そこから凄く急な坂道を登ると展望台があるみたいなのですが、ちと足も疲れて来ているので断念。
浅里神社の横は広場になっていて、小さいですけどキャンプ場もあるみたい。
そして、目に飛び込んできたのが、飛雪の滝。
わー、こちらは大きい。気持ちいい〜、癒されるねぇ。

熊野大橋のたもとを出発したのが10時前、浅里神社に到着したのが12時半ぐらい。予定より少し早いペースかなー、、、って、ほとんど休憩らしい休憩してなかったもんね(^^;;
さあさあ、昼御飯。お腹すいたぁ〜
南紀名産のめはりずしがメインの熊野弁当、美味しい〜
広場では、なにやら沢山の人がいて、何かしてました。たぶん、地元の人達ばかりだと思う。
しはらく、ぼけら〜と休憩です。
1時間ほど休んで、トイレと新たに水を自動販売機で調達して、13時半頃に出発。さあ、後半だっ!!!

後半は、更に少し道幅が狭くなり車1台がやっと通れる感じで、木々が生い茂っていて熊野川もあまり見えない。
合間合間から見える熊野川は、3時間前の下流とは違った谷間をぬうように流れる景色に変わっていました。
通り過ぎる車も、ほとんど見かけない。ちょっと心細い感じもしますね(^^;;
途中、「比丘尼転び」を通ります。山側に険しく入る道が続いていて、再び県道に戻る道のようですが、とりあえず県道を歩く事に。
また、「宣旨帰り」という場所では、熊野川沿いの崖に作られた昔の細い道を歩く事が出来ます。うーん、行ってみたいのですが、、、妻がノル気じゃなさそうなのでパスという事で、、、(^^;;

県道自体も、けっこう険しい崖を切り開いて作られた感じがしますね。
で、、、なんだ、このキノコ。。。

お、舟下りを発見。楽チンそうだなぁ(笑)
日も傾きかけて、かなり足も疲れてきました。ちゃんとした休憩も無く浅里神社から3時間ぐらいは歩いて来てます。
大きな集落を通っていて、自動販売機があれば冷たいモノとか、ちょっと甘い系のやつが欲しいなーと、探してみるのですが、無い。。。
そこからしばらく歩くと、視界がグンッと開けて熊野川が見えて来ました。
なんか川岸にゴルフ場とかあるんですけど、、、??
そして、その向こうに、、、橋がっ!!!

橋があるという事は、、、おおー、ゴールである楊枝・志古に到着?
実際には、この三和大橋を越えて30分ほど歩かなくては。それぞれ楊枝・志古には到着しません。
しかし、やっとやっと熊野川を下流から登って来て、ゴール目前の目印ともいえる橋に到着しました。
もう一踏ん張りです!!
しかし。。。
すげー、足が痛いです。。。
三和大橋を越えて、川岸の道を進みます。
民宿「柳泉」の看板を発見。
まだかー、まだかー、宿はまだかー
本当にあるのかな、、、ちと不安になって来たりで、、、
そんなこんなで、ちょうど対岸の志古、ウォータージェット船乗り場の真向かいぐらいまで歩いて、そこから中に入った所に民宿「柳泉」がありました。夕方、16時半に到着です、、、確かに6〜7時間ぐらいはかかる距離だろうねぇ(笑)
女将さんは、てっきりバスで三和大橋まで来てから(日足バス停らしい)歩いて来るとばかり思っていたらしくて、新宮の橋から歩いて来たと言うと、かなり驚いていました。。。。。
女将さんは、元々は大阪の人らしくて旦那さんの実家(民宿)を継いでいるみたいでした。
お客は私達以外には、こちらでたぶん土木工事関係の仕事で来ている人が連泊しているぐらいで、実質的な観光客は私達だけという感じ。熊野川への釣り人や熊野古道歩きの客が、やはりメインらしいです。
とりあえず、、、疲れたし汗も沢山なので、晩御飯前にお風呂に入る。
いやー、さすがに風呂上がりは暑いけど、落ち着いて来ると涼しい。もう、朝晩はけっこう涼しいそうです。
晩御飯、家庭料理を少し豪華にした感じで、とても美味しかったです。
ふう〜
女将さんと話をしていて、楊枝には宿が、ここともう1軒ぐらいで、あとは千枚田方面の瀞流荘ぐらいらしい。
この川丈街道って、今回、歩いてね。距離は凄く長いけど、道は歩き易いし景色も凄く綺麗。ハイキング・コースとしては、凄く魅力的だと思うんです。
もう少し、和歌山県と三重県側で橋があったりして、途中から途中までを歩けたり、川丈街道沿いに休憩所を作ったりすればいいのにね。。。
女将さんも、津とか伊勢志摩とか、(力が入っているのは)あっちばかりじゃないのかな、、、とは言ってましたが。。。
熊野古道関連情報も、ほとんどが和歌山県側を玄関口にした情報が多いし、熊野川の舟下りや志古のウォータージェット船も、和歌山県側が運営しているものでしょう。三重県ももう少し熊野古道にお金を使ってくれてもいいのにな、とは思います。
明日は、志古からウォータージェット船に乗って瀞峡に行ってから志古に戻り、峠越えになる志古〜川湯温泉の熊野古道です。
女将さんの旦那さんがいれば、志古のウォータージェット船乗り場まで乗せて行ってもらえるみたいだったのですが、今日は泊まりで仕事だそうで、、、仕事で連泊している方も朝7時前には出るらしくて早すぎるし、、、
楊枝から志古に歩くと1時間はかかるし、、、とりあえず朝はタクシーを呼んでもらう事にしました。
もー、目の前に志古のウォータージェット船乗り場が見えているのにねっ!!!
渡し船があったら、迷わず乗るのになぁ。。。
夜、ちょっと外に出てみました。
うわー、真っ暗。。。
この辺りも集落で民家が多数あるのですが、辺りは真っ暗で川の流れる音、虫の音、それぐらいです
ちょっと小雨が降って来ました。空も凄く曇ってます。
明日の天気、大丈夫かなぁ。
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