熊野古道・其の一「コトの発端」

妻の「修行の旅に行こう」というのが、コトの発端でした。
それは、世界遺産「熊野古道」
和歌山・奈良・三重の3県にまたがり、海岸沿い、川沿い、山中と熊野三山へと通じる参詣道の総称です。
道そのものに歴史的価値があると評価され、世界遺産に登録されているのは珍しいそうです。
熊野古道は以前から、なんとなく行ってみたいなぁという気持ちはあったのですが、全くといっていいほど情報や知識も無い状態だったので、そのままスルーしていました。
もちろん、全ルートを短期間で歩ききるのは不可能。
どのようなルートを歩くか、予定を立てて情報を集めないといけません。
さて、9月22日の夕方に出発して現地で一泊。
9月23日〜24日は、丸々一日行動OK。
9月25日は、とにかく大阪に帰れる時間に現地を出発。
ついでに、妻のリクエストで「必ず、ゴールが熊野本宮大社」になるコト。
うーむ、、、


最初は、熊野古道の中で五つあるルートの一つ、「伊勢路」ルートの後半、本宮道コース(矢ノ川〜楊枝・志古)コースから入り、志古〜本宮大社コースを経由して、ゴールの熊野本宮大社へ、、、と考えていました。
しかし、この場合、スタートである千枚田・通り峠入り口バス停付近までの移動手段を確保しなくてはいけません。
おまけに、この最初のコースで7時間以上かかると書かれています。日が落ちてからでは移動は困難だし危ないので、明るいうちに楊枝・志古まで到着しなくてはいけません。
22日に新宮なり熊野市に泊まるとして、さてさて、朝早くからの千枚田・通り峠入り口バス停付近までの移動手段があるでしょうか。
色々調べてみますが、どうにも早い時間帯の移動手段がありません。もちろん、タクシーを使えば良いのですが、ちょっとそれは安易なので、どうしたもんかと。。。
実際は、この逆で歩くパターンの方が多いらしいんですね。そう考えると、熊野市へ出るバスの時間帯も合いますし、、、若しくは瀞流荘という宿に泊まって、朝一の出発というパターン。
予定を考え出したのが一週間前、、、予定が決まらないと宿も決めれない(笑)
新宮からバスで熊野本宮大社まで行って、そこから熊野市に向けて歩けば良さそうなのですが、「どうしてもゴールが熊野本宮大社」を譲る事は出来ないようです。。。(^^;;
うーん、、、
それじゃ、、、熊野古道とは関係ないけど、この川丈街道(川端街道)コースはどうだろう。
川丈街道を歩いて、楊枝・志古で一泊。
そして、志古〜本宮大社コースの途中にある、川湯温泉か湯の峰温泉で一泊。
最終日に熊野本宮大社へ。そして帰路。
ふむふむ、これなら行けそうだ。
(時間配分だけの予定で、実際に自分の足で歩く、、、という体力的な配分は全く眼中にないわけで(笑))
しかし、川丈街道にしても23kmで7時間以上はかかるんですね、、、
過去に北海道・礼文島の縦断8時間コースというのを10時間ぐらいかけて歩いた経験がありますが、それも15年も前の話。
7時間、歩くって、、、まあ、想像できんです(^^;;
熊野川の和歌山県側は国道168号線が走っています。これが熊野本宮大社から奈良・関西方面へ抜けるルートで、新宮から熊野本宮大社へはこの道を走って行きます。国道168号線も、元々は十津川街道と呼ばれていた熊野古道の一つだったそうです。
川丈街道は、この対岸、三重県側の県道を歩いて行くルートです。調べて行くと、ここもおおよその中間地点である飛雪の滝がある浅里神社までバスが走っているみたいですが、なかなか情報が、、、これはどうも地元が運営している町営バスのようです。しかも、三重県側の紀宝町が運営しているみたいなので、和歌山県側である新宮には乗り場が無い模様。んー、乗り場がローカルすぎて、よくわかんない、、、
ま、とりあえず、最悪はタクシーで途中まで行って、そこから4,5時間歩くぐらいで行ってみるか、、、
とりあえず、これでルートは決まった。
後は宿探し、、、です。
新宮は夜遅くに着くので、駅近くのビジネスホテル「ステーションホテル新宮」でOK。直ぐに予約が取れました。
さて、次に楊枝・志古付近での宿探しです。
調べてみても、あまり無いようです?
川丈街道を歩くと、そのまま三重県側の楊枝に到着します。志古は対岸の和歌山県側で、志古方面に行くとなると更に長い距離を歩く事になってしまいます。
地図を見るとわかるのですが、この新宮から楊枝・志古までの川丈街道には、スタートの新宮とゴールの楊枝・志古の、二ケ所にしか橋がありません。お互いに目の前に道が見えているのに、この20km以上の区間には人の行き来する橋が全く無いのです。おまけに楊枝と志古は、本当に対岸同士にあって目の前に見えているのに、歩くとなると橋のあるところまで戻ってという道程で1時間ぐらいかかりそうです。。。
(昔は渡し船が沢山あったそうですが、、、)
できれば、楊枝側で宿を探したいところです。
うーん、民宿が二軒ある以外は無さそう。。。
とりあえず、そのうちの一つ、民宿「柳泉」に電話すると予約が取れました。
さて、次は、、、川湯温泉か湯の峰温泉。
妻が川湯温泉で、弁当を作ってくれる民宿「大村屋」を発見。
これで決定(^^;;、、、電話で予約も取れました。
さあ、とりあえずルートと宿はOKです。
そして向かえた、9月22日。
新大阪17時03分発のスーパーくろしお25号に乗り込み、終点の新宮まで4時間の列車の旅です。
4時間って、、、新幹線で東京に行くより時間がかかる。。。
途中で車内販売の駅弁を楽しみにしていたのですが、なんか売り切れで紀伊田辺過ぎると車内販売も終了で、、、(泣)
新大阪で買っておけばよかった。。。
そのまま夜なので景色も観れずに、21時07分に新宮到着。
駅前、、、うーん、なんもない。コンビニもない。。。晩御飯どうしよう。。。
とりあえず、ホテルに行くか、、、
ホテル前に数件の食べ物屋を発見したので、とりあえずチェックインだけ済ませて、定食屋っぽい店に入りました。
おー、お造りの定食があるんだー、新宮だもんねえ、目の前は海だしー
迷わず、お造りの定食を注文。
店のおばさんと話をしていて、これから熊野に行くという事で、色々とパンフレットを持って来てくれた。
「明日は、楊枝まで歩く予定なんですよ。途中までタクシーか何かで移動するつもりなんですけど、、、」
ぎょっ、、、とする、おばさん。
「楊枝まで歩いて行くの?、、、あっち側に道があったかな?」
料理を作っていたおやじさんも、「あっちは山の中を越えて行かんと駄目じゃないのか?」
ええー?!?!
川丈街道って、基本的に全て舗装道路(一部、舗装されていない区間もありますが)のはずで、山越えなんて無いはずなのに。。。
「確か、浅里神社ってトコまではバスも通ってるんですよ、、、」
「ちょっとわかんないなあ、、、普通は国道を通るか、舟下りで帰って来るんだよ」
。。。。。
もしかして、凄くマイナーなルートを歩こうとしているんじゃないだろうか、、、
、、、というか、だいたい熊野古道とは直接に関係ないコースを、7時間も歩こうというのが無謀なのか(笑)、、、昔の人は、実際にこの距離を歩いて熊野本宮大社に詣でたのだから、それはそれで面白いのですけど。
本当に情報が少なすぎです〜
まあ、料理は美味しく頂きました。
お土産に、みかん(和歌山だしねっ!!)を貰って、ホテルへ。
さてー、明日からいよいよ本格的な熊野詣でだー
熊野古道「川丈街道」へ →

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