banzai charge

クリント・イーストウッド監督の硫黄島2部作、「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」はアメリカでもヒットしているらしいですね。何らかの映画賞受賞候補にも上がっているとか、、、(このあたり、詳しくないもので、、、)
「父親たちの星条旗」はアメリカ側からの視点なので問題は無いと思うのですが、どうも「硫黄島からの手紙」の方が評価が高いらしいですね。
確かに映像的にもインパクトは「父親たちの星条旗」より大きいと思いますし、あえてモノクロに近い彩度に加工されていたり、目から入ってくる感覚が大きいとは思います。
「硫黄島からの手紙」の感想でも書きましたが、、、現代の私達でさえ理解に苦しむ当時の思想であったりする部分は、アメリカの人がこの映画を観て、どう感じるんだろうね。
そういう部分は台詞としては出て来ますが、 クリント・イーストウッド監督も深く描いていなかったと思います。正直、幾ら資料を紐解いてみても、幾ら当時を知る人達から話を聞いても、監督でさえ十分に理解なんて出来ない、そんな異常な状況下で起こった出来事だったんじゃないかと思います。
例えば、、、


“自決”という言葉。
もちろん自分の責任で意志決定するという意味もありますが、この場合、自分の責任に殉じて死ぬ事を意味するわけですよね。問題なのは、自殺とは全く違う意味なんですよね。そういう死ぬという意味での、“自決”に準じる英語は無い感じだし。。。
“非国民”
反政府思想とか、もちろん、そんな意味じゃないわけで。差別的な意味で使われたわけですよね。これなんか、どう英訳するんだろう。。。
“玉砕”
これも、どうも「降伏より死を」とか、「名誉ある死」とか、、、そういう言い回しになるみたいですね。。。どれも、微妙に違う気がするね。。。
確かに、意味としては「名誉ある死」に近いとは思うのですが、、、この言葉って当時の政府?軍?(特に陸軍?)が志気をあおるために使っていた言葉という印象が、私にはあるのですが、、、情報操作というか。
玉砕といっても、投降して捕虜になったりで生き残った人達も少なからずいたわけですけど、それは恥じだと、それこそ非国民だと。全員、国のために戦って死んで逝ったと、その方が都合が良かったと。
しかし、助かった人がいた事実もそうですし、「硫黄島からの手紙」からでもあるように手榴弾で自決したり雨のように飛び交う弾丸に当たって亡くなったり、、、その1人1人を見て「名誉ある死」かと、「大義名分のある死」かと。とても、“玉砕”なんて意味は、微塵も無いんじゃないのかと。
政府や軍がいう“玉砕”と、遺族の方々が思う“玉砕”には、大きな違い、隔たりがあると思うんですよね。
で、そんな“玉砕”という言葉を、英訳でどうするのかな、と。。。
そんなこんなで、この映画を観て、こんなふうにブログで感想を書いているアメリカ人も多いだろうと思って、ちょっと検索して見て(読んで)まわってます。
単純な戦争映画として感想を書いている人もいれば、理解しようとしても理解出来なかったというような意見とか、特に「父親たちの星条旗」についてはクリント・イーストウッドを非難する意見もあったり。
もちろん、反日の意見も。
斜め読みしつつ、、、また時間のある時に読もうかな。

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