「商業用レコードの還流防止措置」を導入する著作権法一部改正法案について

日本国内での輸入CDに対して規制を掛ける、著作権法の一部改定案が提出されています。国内盤より廉価な輸入CDや、日本では発売されていない海外盤CD等が、もしかすると購入不可能、もしくは日本国内盤より値段が高くなる可能性が出て来ました。


1,2年ほど前から、CDからパソコン等へのデジタル録音を規制するために、「CCCD(コピーコントロールCD)」という規格のCDが出回っています。実はCCCDは音楽CD(Audio CD)ではなく、一般のパソコンに用いられるCD-ROMなんです。そのため、通常の音楽CDより音質が悪い。ここらへん、多くのアーティストが納得していません。それに、現実はCCCDの規制は、ほぼ意味のないものになっていて、パソコンに標準搭載の音楽再生ソフト等でデジタル変換ができます。
日本の著作権の考え方は、「守る」ことしか考えていないんですね。著作権を「運用」するという考え方が皆無なんです。本来、違法コピーは「守る」のではなく、適切に「運用」することによって、対処すべきことなんです。
「CDが売れないのは、違法コピーが原因」という考え方が、著作権協会側の言い分です。
どう考えても、全くの根拠がありません。
アメリカでは、Apple ComputerのiTunesが始めた、ネットから「1曲99セント」で楽曲を購入できるサービスを始めて、大当たりしてます。これに対して、アメリカの大手レーベルも積極的に参加しています。近くマイクロソフトも参入します。
「CD」で音楽を聴く時代じゃないと思うんです。
時代に着いて行けてない、化石のような考え方が、日本の著作権なんです。
「守る」という規制は、結局のところ、より複雑な非合法システムを産み出します。そうならないように、個人ユーザーに対しても十分な著作権というものを、運用していくべきだと思うのです。現在、個人で例え非営利目的だとしても、自分のオリジナル音楽以外の配信は、事実上不可能です。
このような不可能ばかりの「守り」という姿勢を、改めるべきだと思ってます。
この法改正案に、多くの一般ユーザー、そしてアーティストが反対しています。
・あらゆる輸入音楽CDに規制を?——危険な著作権法改正が進行中
・先見日記(坂本龍一)
・海外盤CD輸入禁止に反対する
・私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します
・輸入音楽CD規制に「待った」——音楽関係者268名が反対表明、幅広い層への理解を求める

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